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なぜそこに生える?と思わず問い詰めたくなる存在、それがムダ毛というものです。

小学生の、高学年辺りから薄々思っていたことでした。「私は毛が濃いのでは…?」かと言って他の子に「ちょっと見せてよ」とも言えません。その悩みは中学生になって、高校生になって、社会人になって、今尚私の隣にどっしりと居座るのでした。「悩め悩め」とにんまり笑っているようにも思えます。高校生のとき、知識もないままに剃刀を購入しおもむろに剃ったこともありました。そのときは綺麗になった、よかった、と安堵するものの、毛は、翌日にはまた逞しく顔を出すのでした。その後剃刀で剃ることにおいて注意すべきことややり方を学び、剃刀で地道に剃る作業は社会人になってからも続きました。「なぜそこに生えるのだ」という思いを抱えながらです。そもそも髪の毛は頭部を守るため、鼻毛は鼻腔に入った埃を体内に入れないため、陰毛も似たような理由だったと思います。ならすね毛は?脇毛は?指の毛は?何のために生えているのかさっぱりわからないのです。理由があって生えた毛よりも、理由のわからないムダ毛に費やす時間の方が多いのです。今私は剃刀ではなく脱毛器で処理をしていますが、それも痛みを伴っているし、剃刀程の早さではないにしろ数日後にはまた毛は生えてきます。永久脱毛するお金もないし、私はこれからもこのムダな毛と付き合っていくのだろうなあと半ば諦めています。女優さんや道行く女性の綺麗な脚を羨みながら、今日も脱毛器を脚に押しやります。